第34条 方法の特許の立証責任
(1)第28条(1)(b)に規定する特許権者の権利の侵害に関する民事上の手続において,特許の対象が物を得るための方法である場合には,司法当局は,被申立人に対し,同一の物を得る方法が特許を受けた方法と異なることを立証することを命じる権限を有する。このため,加盟国は,少なくとも次のいずれかの場合には,特許権者の承諾を得ないで生産された同一の物について,反証のない限り,特許を受けた方法によって得られたものと推定することを定める。
(a) 特許を受けた方法によって得られた物が新規性のあるものである場合
(b) 同一の物が特許を受けた方法によって生産された相当の可能性があり,かつ,特許権者が妥当な努力により実際に使用された方法を確定できなかった場合
(2)加盟国は,(1)の(a)又は(b)のいずれかに定める条件が満たされる場合に限り,侵害したと申し立てられた者に対し(1)に規定する立証責任を課することを定めることができる。
(3)反証の提示においては,製造上及び営業上の秘密の保護に関する被申立人の正当な利益を考慮する。… 全文
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第10条の3 商標・商号の不正付着,原産地等の虚偽表示,不正競争行為を防止するための法律上の措置
(1)同盟国は,第9条から前条までに規定するすべての行為を有効に防止するための適当な法律上の救済手段を他の同盟国の国民に与えることを約束する。
(2)同盟国は,更に,利害関係を有する生産者,製造者又は販売人を代表する組合又は団体でその存在が本国の法令に反しないものが,保護が要求される同盟国の法令により国内の組合又は団体に認められている限度において,第9条から前条までに規定する行為を防止するため司法的手段に訴え又は行政機関に申立てをすることができることとなるように措置を講じることを約束する。… 全文
第10条 原産地等の虚偽表示の取締
(1)前条の規定は,産品の原産地又は生産者,製造者若しくは販売人に関し直接又は間接に虚偽の表示が行われている場合についても適用する。
(2)(1)の産品の生産,製造又は販売に従事する生産者,製造者又は販売人であつて,原産地として偽つて表示されている土地,その土地の所在する地方,原産国と偽つて表示されている国又は原産地の虚偽の表示が行われている国に住所を有する者は,自然人であるか法人であるかを問わず,すべての場合において利害関係人と認められる。… 全文
第10条の2 不正競争行為の禁止
(1)各同盟国は,同盟国の国民を不正競争から有効に保護する。
(2)工業上又は商業上の公正な慣習に反するすべての競争行為は,不正競争行為を構成する。
(3)特に,次の行為,主張及び表示は,禁止される。
1 いかなる方法によるかを問わず,競争者の営業所,産品又は工業上若しくは商業上の活動との混同を生じさせるようなすべての行為
2 競争者の営業所,産品又は工業上若しくは商業上の活動に関する信用を害するような取引上の虚偽の主張
3 産品の性質,製造方法,特徴,用途又は数量について公衆を誤らせるような取引上の表示及び主張… 全文
第5条 不実施・不使用に対する措置,特許・登録の表示
A (1)特許は,特許権者がその特許を取得した国にいずれかの同盟国で製造されたその特許に係る物を輸入する場合にも,効力を失わない。
(2)各同盟国は,特許に基づく排他的権利の行使から生ずることがある弊害,例えば,実施がされないことを防止するため,実施権の強制的設定について規定する立法措置をとることができる。
(3)(2)に規定する弊害を防止するために実施権の強制的設定では十分でない場合に限り,特許の効力を失わせることについて規定することができる。特許権の消滅又は特許の取消しのための手続は,実施権の最初の強制的設定の日から2年の期間が満了する前には,することができない。
(4)実施権の強制的設定は,実施されず又は実施が十分でないことを理由としては,特許出願の日から4年の期間又は特許が与えられた日から3年の期間のうちいずれか遅く満了するものが満了する前には,請求することができないものとし,また,特許権者がその不作為につきそれが正当であることを明らかにした場合には,拒絶される。強制的に設定された実施権は,排他的なものであつてはならないものとし,また,企業又は営業の構成部分のうち当該実施権の行使に係るものとともに移転する場合を除くほか,当該実施権に基づく実施権の許諾の形式によつても,移転することができない。
(5)(1)から(4)までの規定は,実用新案に準用する。
B 意匠の保護は,当該意匠の実施をしないことにより又は保護される意匠に係る物品を輸入することによつては,失われない。
C (1)登録商標について使用を義務づけている同盟国においては,相当の猶予期間が経過しており,かつ,当事者がその不作為につきそれが正当であることを明らかにしない場合にのみ,当該商標の登録の効力を失わせることができる。
(2)商標の所有者が1の同盟国において登録された際の形態における商標の識別性に影響を与えることなく構成部… 全文
第5条の4 物の製造方法の特許の効力
ある物の製造方法について特許が取得されている同盟国にその物が輸入された場合には,特許権者は,輸入国で製造された物に関して当該特許に基づきその国の法令によつて与えられるすべての権利を,その輸入物に関して享有する。… 全文
第6条の4 商標の譲渡
(1)商標の譲渡が,同盟国の法令により,その商標が属する企業又は営業の移転と同時に行われるときにのみ有効とされている場合において,商標の譲渡が有効と認められるためには,譲渡された商標を付した商品を当該同盟国において製造し又は販売する排他的権利とともに,企業又は営業の構成部分であつて当該同盟国に存在するものを譲受人に移転すれば足りる。
(2)(1)の規定は,譲受人による商標の使用が,当該商標を付した商品の原産地,性質,品位等について事実上公衆を誤らせるようなものである場合に,その商標の譲渡を有効と認める義務を同盟国に課するものではない。… 全文
第1条 同盟の形成・工業所有権の保護の対象
(1)この条約が適用される国は,工業所有権の保護のための同盟を形成する。
(2)工業所有権の保護は,特許,実用新案,意匠,商標,サービス・マーク,商号,原産地表示又は原産地名称及び不正競争の防止に関するものとする。
(3)工業所有権の語は,最も広義に解釈するものとし,本来の工業及び商業のみならず,農業及び採取産業の分野並びに製造した又は天然のすべての産品(例えば,ぶどう酒,穀物,たばこの葉,果実,家畜,鉱物,鉱水,ビール,花,穀粉)についても用いられる。
(4)特許には,輸入特許,改良特許,追加特許等の同盟国の法令によつて認められる各種の特許が含まれる。… 全文


